あの時の約束

<ありがとう>
<真衣は夢が叶ったんだ〜良いなぁ〜>
<私の夢はまだ叶ってないよ!>
<えっどうして?>
<「佳龍の夢が叶うのが私の夢だから」て言ったの忘れたの?
忘れたら悲しいよ!>
<そうだったね。ごめん、ごめん>
<それに私ねもう一つの夢があるの>
<どんな夢?>
<秘密だよ〜♪>

夏が終わり秋が来た!
<真衣十九歳の誕生日おめでとう>
<ありがとう
やっと同じ年やな>
<せやな>


秋が過ぎ、冬が来る。そして一年が終わる。
又春が来た。

佳龍の誕生日が来た。私の誕生日が来た。そして一年が終わる。
その繰り返し。

そして私は成人の仲間入り。立派な大人。
私はしだいに忘れていた。
やり直す前の記憶が、消えていた。

微かに残る記憶。
神様に祈る自分の姿。



今佳龍は何してるだろ?
レッスン?

は…早く会いたい。佳龍に。




真衣、今何してる?

又来た。
バレンタインデーが。
「原田君これあげる」
「私も」
「ありがとう」
又たくさんもらった。
こんなにも食べきれないよ。
でも一番ほしいのは真衣のチョコだよ。
どんなに高額なチョコより真衣が作ってくれたチョコを選ぶ。
真衣のチョコは恋の味だから…。
久し振りに食べたい。真衣のチョコ。




久し振りに食べたい。佳龍がくれた苺チョコ。




『久し振りに食べたいなぁー』


「佳龍又そんなにも、もらったの」
「あ…うん」
「あんまり嬉しそうじゃあないなぁ」
「うん…だってこんなにも食べきれないから」
「そうだな」
「俺もらって良い?」
「良いよ」
「やったー」
「おまえにもやるよ」
「ありがとう」
「やっぱりチョコとかお菓子は皆で食べるのが一番楽しいからなぁ〜♪」
「うん」
「美味い!」
「そうだね」
でも一番は真衣のチョコ。
「そういや佳龍彼女作らないの?」
「そうだよ〜♪別に恋愛禁止じゃあないし〜♪」
「俺に位好きな人居るし。この学校じゃあねぇけど」
「年上?年下?」
「ちげよ。同期だよ!」頬を赤くした。
「どんな子?」
一つの本鞄から出した。
「これてベストセラーになった、小説やん!」
「この小説の作者に恋したとか?」