あの時の約束

「大丈夫だよ♪お守り熊さんが居るから」
「えっ」
「これだよ」見せた。
「熊のマスコット人形?ただの」
「良いじゃん」赤くなった。
「吉沢らしくって良いじゃん」
「あ…ありがとう」
「じっくり見たいから貸して」
「良いで」渡した。
「チャックがあるんだー。中に紙が入ってるー……えっ」
「何?どうしたの?」
「なんでも無い気にすんな」
「早く手紙読みたいなぁ〜」
「えっ読んで無いの?」
「うん。デビューするまで見ちゃダメの」
「約束したんだね。婚約者と」
「うん」


蘇る。約束。

「真衣お守り熊さんこれ入れてほしいんだ!」
「良いよ。中身なんて書いてあるの?見て良い?」
「ダメ〜♪俺がデビューするまで見ちゃダメ〜♪」
「ズルい」
「約束して」
「うん。約束する佳龍がデビューするまで待ってる!私、約束守る」
「よし決まり。入れようか」
「うん」
「あぁー空を飛ぶ円盤だー」
「えっどこ?」指を示す方を見た。「無いよ!佳龍嘘ついた?」
「可笑しいな?先まで有ったんだけどなー」
「あぁーもう手紙入れてるーズルい」
「早い者勝ちだよ〜♪」
「もうあれ?手紙意外に何か入ってるよ」
「そうだよ!でも何が入ってるかは秘密」
「なんで。なんで」
「デビューするまでのお楽しみに」
「ズルい。私に秘密事するなんて〜ズルいよ〜」
「とにかく今は秘密や」
「判った」
「はい。お守り熊さん」
「佳ちゃんお帰り」
「けいちゃん?」
「このお守り熊さんの名前だよ!可愛い名前でしょ」
「可愛いじゃん。絶対佳ちゃんが守ってくれるよ!」
「本当?やったー」



「クスクス」
「吉沢どうしたの?」
「思い出し笑いだよ!」
「えっ…そうなんだ〜!やべもう帰るは」
「あぁうん」
「じゃあこれ返すわ」
「いつもありがとう」
「おう」



「新しい話書こう!その前にご飯、ご飯」
佳ちゃんの名前の意味判ってる?
佳ちゃんの佳は佳龍の佳だよ!
佳ちゃんは佳龍の分身だよ!
もう離さない。無くしたくない。
私の大切な宝物だから…。大切にするね〜。
時が流れて行く。
夏になった。私佳龍にメールを送った。
<佳龍十九歳の誕生日おめでとう♪>
<ありがとう♪
真衣小説家デビューおめでとう♪>