―遥人side― 俺は見たんだ。 遊空の上履きに画鋲が入れられていたことも、靴を隠されたことも。 それでも、遊空が自分から言ってくれるのを待ってた。 もし、俺が遊空に問い詰めたとしても、遊空を助けることにならない。 むしろ、こじらせるだけだ。 その考えが間違いだったんだろうか。 遊空がこんな目に合うとは思わなかった。