15分歩いて車に戻ると、ギンが運転席で目を閉じて座っていた。



眠っているのだろうか。



「ギン、ただいま」



小さな声でそう言った。



ギンは何も言わずに車を発進させたが、おかえりと言ってもらえたような気がして、私は少しだけ笑った。



これも…、



自惚れなのだろうか……