雨降って、血固まる。

私はギンを車に残し、真っ直ぐに綾木の住むアパートに向かった。



ドアの前に表札はない。



それはどの部屋も同じだった。



それぞれの世界に引きこもってしまっているようだ。



私もギンも変わらないのだが。



堂々と綾木の部屋のインターホンを押した。



インターホンというよりも、呼び鈴と言った方がしっくりくる代物だ。



ジーと耳障りな音が中から漏れてきた。