乾いた風がふいた。
風は、好きだ。何もかも忘れられる。不安 怒り 涙 苦しみ。それぞれの感情を風は、素早く消してくれる。走れば、冷たい風を感じれる。なら、生まれ変わったら…風になりたい。そよ風になりたい。


『死にたい。』

ランドセルを揺らし走る。そうすると、同じクラスの人たちが私を避けてヒソヒソと陰口を始める。それでも頑張って学校に通っている。

『負けたくない…!!』
なにもかも。人生も走るのも勉強も負けたくない。私に、直接悪口を言えない奴達にだけは負けたくない。それが、心の中で囁いた。

『負けるもんか…!!』

学校につくと。先生達は、私を馬鹿にするような顔で挨拶をしてくる。それが、苦しかった。それでも負けないように挨拶をする。


『おはようございます。先生。』

門を通り過ぎ学校内へ向かう。下駄箱へ行くと同じクラスの人達が私を、嫌な者を見たようにまた陰口を始める。慣れた陰口最初は、悲しくって苦しかった。泣きたかった。でも負けたくなかった。だから、私はクラスで孤立して。自分自身も孤立をした。

ガラガラってドアを開けるとバッと視線が私に当たる。そうすると机に向かいランドセルを置く。

『…………』
無口の私。

「キモッ…」

「うざっ…」

そんな視線。それに構わず宿題を引き出しにいれ。先生がくるのを待つ。みんなは、宿題カゴに宿題を入れる。私はそるなバカな事はしない。ワザワザ火に油を注ぐ見たいにしない。私が、宿題カゴに宿題を出すと皆がそれを避けるように宿題を出す。