N良さんとの話し合いで、来週から作業療法に参加することになった。
彼ら作業療法士は、医学のプロではない。
彼らのお仕事は、息抜きが下手で、まじめ過ぎて、思いつめて「病気」になった人たちと、息抜きの仕方を練習すること、とN良さんが説明した。
だからあえて、日常しないような、手芸とか皮細工とか、牛乳パックアートとか置いてるけど、そんなつまんないものから楽しみを見つける練習をしてください。
N良さんに言われて、私は疑問に思ったことを普通に聞いた。
「私、刺繍もビーズも、編み物も、牛乳パックでペン立て作るのとかも、かなり好きでもともとやってるんですけど?」
「まじでか?」
彼はかなり動揺した。
「若いのに珍しいなあ」
「祖母が好きでして。つきあってやってました。そしたら自分の趣味みたいになっちゃって」
「うーん……ま」
彼は立ちあがりながら笑った。
「作業療法で一番あかんのは、楽しくないってこと。行きたくないのに作業療法行かされるってのが最悪。だからまあ、楽しめるならどんどん楽しんで」
それなら結構。
いい加減、病院の、「起きて、薬のまされて、食事とらされて、昼食を待って、昼食とらされて、まって、三時にジュースを与えられて、夕方の薬を待って、飲まされて、夕食をとって、待って、睡眠薬を飲まされて、そして寝られない」っていう、退屈な生活に飽き飽きしていたところだ。
楽しませてもらおうじゃないの。
彼ら作業療法士は、医学のプロではない。
彼らのお仕事は、息抜きが下手で、まじめ過ぎて、思いつめて「病気」になった人たちと、息抜きの仕方を練習すること、とN良さんが説明した。
だからあえて、日常しないような、手芸とか皮細工とか、牛乳パックアートとか置いてるけど、そんなつまんないものから楽しみを見つける練習をしてください。
N良さんに言われて、私は疑問に思ったことを普通に聞いた。
「私、刺繍もビーズも、編み物も、牛乳パックでペン立て作るのとかも、かなり好きでもともとやってるんですけど?」
「まじでか?」
彼はかなり動揺した。
「若いのに珍しいなあ」
「祖母が好きでして。つきあってやってました。そしたら自分の趣味みたいになっちゃって」
「うーん……ま」
彼は立ちあがりながら笑った。
「作業療法で一番あかんのは、楽しくないってこと。行きたくないのに作業療法行かされるってのが最悪。だからまあ、楽しめるならどんどん楽しんで」
それなら結構。
いい加減、病院の、「起きて、薬のまされて、食事とらされて、昼食を待って、昼食とらされて、まって、三時にジュースを与えられて、夕方の薬を待って、飲まされて、夕食をとって、待って、睡眠薬を飲まされて、そして寝られない」っていう、退屈な生活に飽き飽きしていたところだ。
楽しませてもらおうじゃないの。

