精神科に入院してきました。

作業療法は、もう少し様子がよくなった人がするものらしい。

と、いうか。
「まあ、神崎さんの回復がそれだけ早いってことやろな」
とN良さんは言うので、
「回復っていうか、ばかなことしたな、って反省してるだけですけどね」
と私は答えた。

彼は
「……もう、そんなとこまで考えてるの?」
と聞く。
「どうしてですか?」
と聞き返すと。
「北館から出てきたばかりで、そこまで自殺について考え方が変われるって、すごいやん?」
と返してきた。
そして、付け加えた。
「反省、って言ってたけど。そうじゃなくて、神崎さんがやったことが」


言われると思った。いつもの、あれ。
どれだけ大変なことをしたのか。
社会的に許されないことをしたのか。


でも、彼はこう言った。
「神崎さんのしたことが、どれだけ悲しいことか、わかってきたんなら、きっと回復は早いよ」


 そう、だね。
あれだけの不自由を味わえば、ただ家にいてごろごろしかできなくても犬がいてくれる、それがどれだけしあわせか、わかるもの。

私はそんなちっぽけなしあわせをすら棄てようとした。


 かわいいかわいい、愛しい愛しいチワワたちに、二度と会えなくなるような、悲しいこと。


 なんでもっと、犬たちにお別れを言わなかったのかな。

一週間も愛犬に会っていない。
元気かな。


 自然と涙がこぼれた。

2012.11.28 1:28
はなの