結局仁に言い損ねた、その存在体。 〝思念体の藤岡悟〟が、静かに、真輝ちゃんへと寄り添った。 「くっ!」 紅蓮の光輝が烈を極め、その眩しさに思わず、腕で顔を守る。 かろうじての視界、藤岡悟が真輝ちゃんへ手を伸ばすのだけ、見えた。