しゃらんしゃらん。



――ふと。

  、、、
(あっちか)

私はあの遺体の殺害現場が、ここではないことを悟った。

ここより、もう少し、市街地の中心寄り。

そちらのほうが、殺気の残留が濃い。

ここは殺気の残りカス、あるいは燃え残りのような気がしていたが……

なるほど、現場違いだったようだ。



しゃらんしゃらん。



ためらわず、よりにおいの強い中心街へ足を向けた。

人垣失せないこの場に、しかし今、興味はない。