今まで一緒にいた黒スーツの男に目を向ける 男は親指を立て口パクでモノを伝えてきた 『 が ん ば れ 』 ふざけるなぁぁ! 「ん?ああ、ごめん。突然驚いたかな?」 私と男のやり取りに気づいたのか彼は少し距離を取った 「日本人はあまり慣れてないんだよね。こういうのに」 「え…」 やっぱこの人日本人じゃないんだ 「君が来てくれて嬉しいよ。これからは仲間だからね」 ニッコリと微笑む彼からは何も悪意は感じられない 「ち…違いますっ!私は両親の話を聞きにきただけで…」 「両親?」