正直どうでも良かった。

物を壊されても、新しいのを買えばいい。
暴力を振るわれても、痣が増えるなぁ、程度の思考。

何をされていても、典型的な物から工夫をされた物まで抵抗せず受け入れていた。

泣きもしない、怒りもしない。
一々反応をしていても疲れるだけ。


それに彼らのが有能だから、と。


ただ、親にバレるのも時間の問題だった。

「××、何でそんなに物持ちが悪いんだ、それにこの壊れ方は、」

「こんな怪我、何があったのよ」


二人に問い詰められた時、何故か心配を掛けさせてはいけない。クラスメイトの足を引っ張ってはいけない。そんな事が咄嗟に思い浮かんだ。


『…ぼーっとしてて、良く転ぶの。その時持っていた物が壊れたり、怪我をするの。大丈夫。』