振り返るとそこには あの少女。 どうやって入ってきたのだろうか… 一つしかない扉には 外から鍵がかけられていて… ましてや 扉の近くには ずっと 自分は居た。 少年には この不気味さに 腰を抜かす余裕はなく 立ち竦んだ足はわなわなと震えている。 薄暗くてよく見えぬ 少女の顔。 うっすらと口元だけが見えた。