十六夜君はいつもの様に、自分の机で本を読んでいる。


その本になんか見覚えがあって、私は思考を巡らした。


アレって確か……えーーーっと………


あっ!思い出した!!


「ねぇ、十六夜君」


私は何も考えずに、十六夜君に声をかけた。


「へっ?」


本に視線を注いでいた十六夜君は、瞬きを1回しながらこちらを向く。


私を視界に捉えた瞬間、ちょっと驚いた感じに見えた。


「み……幹居?何だよ?」


「あっ……ごめんなさい。読書中に話しかけるものじゃ無いよね………」


全く…私ったら何やってるのよ。