長峰・細石・それと元からオレ等の事を知っていた康生と遥玖。


この4人にだけ真実を知らせるって事も出来たのに……オレはあえてその道を選ばなかった。


「紀右、オレさっきお前と両想いになった時、決めたんだよ。もう素顔も本性も、全部皆にバラそうって」


静かにオレの決意を語ると、紀右が大きく息を呑んだ。


目の前の瞳に、困惑の色が浮かぶ。


「ど、うして………」


ニッコリと微笑みかけた。



「皆にも知ってて貰いたかったから。紀右はオレのものだって」



紀右とつき合うとなった時、オレの迷いは一気に消えたんだ。