それでもどこか冷静な自分がいて、どうしたらいいのか瞬時にそろばんを叩く。


そんでもって1番手っ取り早い方法が、ああする事だと思ったんだ。


「あれが……最善の方法だと思ったんだよ」


「ワァア!?」


ヒョイっと紀右を持ち上げ、オレのあぐらの中に座らした。


紀右は一瞬驚いていたものの、すぐに大人しくなる。


胸の下辺りに腕を回して抱きしめると、紀右がマジで細い事が分かった。


「お前が長峰と細石に全部話そうと決めて2人に“話がある”って言った時、分かったよ。お前もうアイツ等に隠し事したくなかったんだろう?」