おおっと、余計な事考えてた事がバレたのか、紀右の怒りが更に燃え上がってしまった。


「ナンパから助けてくれたのは感謝してるよ?でも問題なのは、その後だよ!!」


ビッとオレに向かって指を差す紀右は、どうやら相当怒っている様子。


「なんで……あんな事したの…………?」


と、思ったら、急に苦しそうに表情を歪ませた。


「――――なんでなんだろうな。気づいたら体が勝手に動いてた」


紀右がナンパされているのを発見した時、瞬く間に頭に血が昇ってゆくのを感じた。


嫉妬や独占欲が頭を支配して、怒りメーターが頂点に。