「絶対パニックなってるだろうなぁ。康生や遥玖や長峰や細石達には悪いけど、まっ、どうにかしてくれてるさ」


教室から走り続けてきたせいで汗が滲んだウェイターの衣装をパタパタさせながら、あっけらかんと返すオレ。


まるで他人事の様に話すオレに、紀右の盛大なため息が待っていた。


「あーのーねぇーーーっ!!元はと言えば、楓があんな事するからいけないんでしょうっ!?」


両マユをつり上げ、プンスカ怒ってる紀右と目が合う。


ちょっとカワイイと思ったけど、言ったら絶対大変な事になるからやめた。


「楓、聞いてんのっ!?」