違う方向では弥紗が接客している男性のお客さん2人も鼻の下をのばして、弥紗を見ていた。


喫茶店……始まってからずっと結構繁盛してるけど、私は何も貢献出来てない。


皆寧央とか弥紗、桑村君や荒井君みたいな美形が目当てなんだよ……私は例外。


「あーあ。楓に会いたいなぁ……」


接客中は笑顔を忘れちゃダメだと言われたのに、思わず暗い顔をしてしまった。


楓は調理組で家庭科室にいるから、話す所か顔を見る事さえ出来ない。


あの乃唖ちゃんの“協力して”電話から気マズくて避けちゃってたから、話せないのはまだ我慢出来た。