しゃがんで3人娘を眺めていた遥玖がジッとオレを見上げ、康生が眉間にシワを寄せた。


「遥玖、まだ決まったワケじゃ「誰でもいいね」」


オレは一人言を言うみたいに呟いた。


康生と遥玖の動きが止まる。


「紀右が好きなのが誰であろうと、関係ねぇ。オレはアイツを手に入れる」


ダテメガネ越しに、1人佇む紀右を見つめる。


かなりインパクト大の紀右の告白だったけど、オレはあきらめない。


「絶対に……な」


不敵に笑うオレの隣で、康生と遥玖が口元をヒクヒクと引きつらせていた。


「「さすがですよ、楓様…………」」