私と一緒にメニュー表を作っているのは、楓もだ。


「アッレェーーー…この漢字どう書くんだったっけ?」


おバカな私は漢字が分からず、眉間にシワを寄せる。


すると楓が助けてくれた。


「コレは…こう」


「ああ~~~!ありがとか……十六夜君!!」


さっきから皆の前なのに“楓”と呼びそうになってしまう私に、楓が小さく笑う。


「バーカ」


見られない様にデコピンされて、唇を尖らせた。


………何だかここ最近、楓が優しいのでぃす。


イヤ、イジワルでワガママでドSで強引だけど、楓はちょっとは優しい人。