「アンタね、女の子には優しくしなさいってさっき言ったばっかでしょうが!!何押し倒してんのよ!!」


「ウルセェ!!勝手に人の部屋入って来といて、偉そうな事ばっか言ってんじゃねぇよ!」


「ああもうヤダヤダ!紀右ちゃん大丈夫?やっぱり下に行って、私とお話しましょう?」


「え、ええ!?でも……」


パニックになってる紀右を、姉ちゃんからムリヤリ取り返す。


「紀右はオレのなんだよっ!」


オレの叫びが部屋に響く中、紀右の頬に再び赤みがさしていた事に


バカバカしい姉弟ゲンカに意識を取られていたオレは、気づかなかった。