オレは帰宅部、つまり部活は無い!ヒマなのだ!!


ガシッ!!


「キャアアアッ!?」


学校を出て1人歩いていた紀右の腕を掴み、ニッコリ微笑む。


「紀右ちゃん、一緒に帰ろっか?」


驚いて口をあんぐり開けている紀右を、ズルズル引っ張って行った。


「ち、ちょっと待ってよ楓!なんで私がアンタと一緒に帰らなきゃいけないの!?」


数秒後、意識が戻った紀右がギャーギャー喚きたてる。


“1人で帰る”と言ってきかない紀右の顔を、腰を少し曲げて覗き込んだ。


「紀右ーー、昨日オレお前のイトコと遊んでやったよなぁ?」