えっと……


なんでこんな事になったんだ?


「あ、十六夜君、ここだよ私ん家」


今まで隣を歩いていた幹居が、一軒の家の前で立ち止まる。


『幹居』という表札が掛かってるのを見ただけで、心臓のスピードが速くなった。


「幹居、オレマジでジャマじゃねぇの?」


今日はオレの14回目の誕生日。


幹居の母親の誕生日に話の流れで知った幹居の誕生日も、今日の9月24日。


別にオレは誕生パーティーが行われなくても、どうでも良かった。


『楓、ごめんな。仕事が入って……』


『いいよお父さん。お仕事頑張って』