告白されたのは、高校に入って2ヶ月くらいのときだった。


まだ、学校にもなれてなくて、でもだんだん同じ学年の人の名前も覚えてきた頃。


突然、告白された。



桜の木下で。



「あのー。私に…何か用でも?」


「あー。えっと。俺、正樹っていうんだけど。」


「うん」


「晴笑さんって、いつも頑張ってるよね。掃除とかみんなサボってるのにさ、晴笑さんは精一杯頑張ってて。えらいと思った。」


「いやいやいや!!そんな事ないよ!みんな頑張ってるし。」


「あ!そこ!人のことばっかり考えてるところ!」


「あー。これはぁ・・・・」



「一回しか言わないから。よく聞いて。」



「え…あ。うん」






『好きだよ』





まるで世界が180度回転したように、見える世界がガラッと変わった。いきなりあたりがキラキラして、胸が高鳴った。



これは…幻?



正樹…クンはそういってすこし下を向いた。うっわぁ。照れてる。耳まで真っ赤。



「へ…返事は、後でいい!俺の事知ってから答えだして。」



そう言って正樹は帰ってしまった。



それから、学校で会うたびに二人は下を向いて、目線だけで貴方の姿を追う。



それが習慣になった。