「おい、落ちるなよ。」 夜景に夢中になり、体を乗り出したままの彼 女。 落ちちまったら、死ぬぞ。 「大丈夫よ。落ちそうになったら慎也が支えて くれるでしょ?」 汐莉は茶目っ気たっぷりに言う。 「いや?助けねぇぞ。」 「やだ、意地悪。」 汐莉は可笑しそうに笑い、柵から体を離した。