隣の席の俺様ヤンキー【完】



「……バカバカしい」


渡り廊下に差し掛かってそうポツリと呟いた時。


「……――?」


中庭の芝生の上に、向かいあって立っている男女に気が付いた。



男は女の頬に手を当てて、何か声をかけている。


その途端、女はうつむいていた顔を上げてニコリと太陽のような笑みを浮かべた。