「えっ?やだ……、宮崎君……バッドなんてもって……どうしたの?」


ようやく状況の深刻さに気付いたのか、莉奈は表情をこわばらせながら後ずさりする。



自分一人だけだったらこのまま意地でもこいつのバッドを奪って反撃していたかもしれない。


だけど、そんなことできるわけがない。


莉奈に何かあったら……――


そう考えただけで信じられないくらい苦しくなる。


莉奈は俺が守る……――。


莉奈にもそう約束したんだ。


だから、たとえどんな方法だとしても俺が莉奈を絶対に守り抜く。