「莉奈、今どこにいるんだよ」


「保健室だと思う。宮崎が助けてそのまま運んだはず」


「宮崎が……?」


「あぁ。白鳥に押されてプールに落ちた莉奈ちゃんを宮崎が飛び込んで助けたんだよ」


白鳥に押されてプールに落ちた……?


あの女……――。


「……――絶対に許さねぇ」


グッと奥歯を噛みしめて立ち上がる。


あいつ、莉奈にまで手出しやがって。


「教えてくれてありがとな」


「おう。早く莉奈ちゃんのところに行ってやってよ!!」


俺はアキラに礼を言うと勢いよく走り出した。