薄れゆく意識の中で周りから悲鳴のような叫び声が聞こえる。


「……――!!」


その時、誰かが水の中に飛び込んできた。


その誰かはあたしの腕を掴むと、グッと引っ張る。



もしかして……魁一?


魁一が助けに来てくれたの……?


強い力で腕を引っ張られ、誰かに抱きしめられた。


誰……?魁一なの……?


その人は必死にあたしの体を抱えてプールから引き上げようとしている。


ああ、もうダメだ。


だんだん周りが白く濁っていく。


あたしはそのまま意識を失った……――。