「は、はいっ!?」 「映画館出てからずっとニヤニヤ笑ってんだろーが」 「べ、別にニヤニヤなんてしてないし!!」 「明らかにしてただろ。泣いたり笑ったり忙しいやつだな」 魁一にそう言われて、恥ずかしさで顔がカーッと熱くなる。 キスされるかも……って勝手に考えてドキドキしてるなんてバカみたい。 魁一にはそんな気なんて全くなかったのに。 あたし、本当にバカだ。 「……――っ!!」 そんなことを考えていると、唇に何かが触れた。