「じゃあ、また後で」 「うん!」 話が済むと、すぐに背中を向けて去っていく宮崎君。 その後を宮崎君のファンと思われる女の子達が必死に追いかけていく。 「……――おい」 ぼんやりと宮崎君の背中を目で追っていると、頭上から低くかすれた声が降ってきた。 「なにボケッとしてんだよ」 「……魁一……」 「お前今、宮崎のこと見てただろ」 魁一は眉間に皺を寄せて、明らかに不機嫌そう。