「あっ……」


突然、絢子が声を漏らした。



「ねぇ、あれって、隣のクラスの宮崎君だよね?」


「ん?」


絢子の言葉にふと教室の扉に視線を移す。


「あっ……。宮崎君……」


そこには確かに宮崎君の姿があった。


やっぱり宮崎君は王子様みたい。


周りにキラキラとしたオーラを漂わせている宮崎君を見て、心の中でポツリと呟く。


だけど、そんなことを考えているのはあたしだけじゃないみたい。


クラスメイトの女子たちは、みんな目をハートマークにして宮崎君を見つめている。