「……――き、き、桐山君!?」 「お前、一人で何してんの?」 慌てるあたしを不審そうに見つめながら、彼がこちらに歩みを進める。 「べ、別に!!今から帰るところだよ?」 「何でそんなに慌ててんだよ」 「えっ!?あぁ、ううん!!べ、別に!!」 平常心を保とうとすればするほどに、動揺してしまう。 ていうか、タイミング悪すぎだよ……。 この落書きを……桐山魁一にだけは見られたくない。 その時、ふと机の落書きに目がいった。