秘密な男女

俺は意を決して葵に問いかける



「なぁ、お前さ…俺のことどう思ってる?」




葵の涙は止まっている




「好きなの?嫌いなの?」





すると、葵の目が泳ぎだす




そんなところも可愛いと思ってしまう







ー……じゃなくて



即答だろ?


何を迷う必要がある?




変に期待させないで欲しい





「答えて?」




俺は分かっている



だからー……






「えーっと……嫌い…です…」



「そっか……」




…俺にはこれぐらいしか言う余裕がなかった




自分が一番分かりきっていた答えなのにショックを受ける自分が


何ともバカバカしい