―咲也side― 気を失った橘を保健室に運び、先生に車を呼んでもらうよう頼んだ。 先生が出ている今、俺はベッドで寝ている橘の顔をじっとみる。 熱が出ているのか、顔が赤くとても苦しそうだ。 雨なのか、汗なのかは分からないけど、橘の前髪が額にはりついていた。 俺は、その前髪を横に流し、タオルで額の汗を拭いとった。 そのとき…。