こんな時、どうすれば力になれるのか、純のように的確な励ましも出来ない私には、こんな風に言うことしか出来ないけれど。
「京香、一人じゃないから、ね?」
「…すーちゃん、ありがとう」
大切な大切親友だから。
私が辛いとき、いつも側にいてくれた三人だから。
私が出来ることならなんでもしたい。
「さ、そろそろ解散しましょうか」
「ん、そうね」
「ふふ、ちかちゃん、起きるかなぁ?」
「起きなさい千華子。とりあえず歩いてよね。しばくわよ」
そのやり取りを眺めながらも、さっき着いたと連絡をくれた、専務が気になって仕方ない。
私って、こんなに乙女だったのね…。
友達とご飯に行くと伝えた時も、帰りは心配だから迎えに行くと、頑として譲らなかった専務。
私みたいなアラサー女、歩いてたって別になんにもないだろう。
そう言っても、絶対に迎えに行きます。だって。
「………」
早く、会いたいな。
「……すみれ、顔ヤバいことになってるわよ」
「んな、…そんなに?」
やっぱりヤバかった?
「…えぇ、仕事中にその顔でいれば、病院に連れて行かれるんじゃない?」
「まじで」
ひどくない?
「ふふ、冗談よ。…彼、待ってるんでしょう?行きなさいな」
「…ううん、いいの。一緒に行く」
専務に紹介もしたいし。

