「遅れると先生方に怒られちゃいます。遅れないように気をつけて下さいねっ!」 可愛らしい顔で笑顔をつくる。 その子はすぐ友達らしき人達のところに小走りで行ってしまった。 「あんなお人形さんみたいな可愛い子、同じ部屋だったっけ?」 寝起きで髪がぐしゃぐしゃになっている栞里に聞く。 「確か同じ部屋だったね。…太陽と優翔くんと同じクラスだった気がするな…」 「2組か…」 起こしてくれたんだしお礼の一つくらい言えば良かったな…。 人とあまり関わりたくないけど、人間としてお礼は伝えなきゃね。