「突っ立ってないで隣来なよ」 ボケッとしてると、隣の椅子を引きポンポンと椅子を叩く。 「…じゃあ、失礼します」 本は膝の上に乗せて、手には汗が滲んできた。 意外と距離が近くて緊張というか… 心臓がドキドキする。 何でこんなにドキドキするんだろう? 沈黙を破るかの様に優翔くんが話した。 「馴れてないの?」 「何が…ですか?」 「男」 見透かされてる。 明らかに態度に出てるよね…。 あたしは黙ったままコクンと頷いた。