「…あっ、あの!」

あたしは遠慮がちに話しかける。

「あっ!大野さんと遠藤さん!」

あの可愛い声で言う。

「さっきは起こしてくれて、ありがとうございました」

あたしはペコッと頭を下げる。

あたしに続いて栞里も、ありがとうと言って軽く頭を下げた。


「そんなお礼される程のことはしてませんよ!」

少し慌ててるのか、可愛い目がキョロキョロしている。


「せっかく同じ部屋何ですし仲良くしましょ!」

「あ…はい」

ここで大した返事が出来ないのがあたしだ。