【完】狼ご主人様と子羊ちゃん





わざわざこんな朝からこんなムカつく奴にあうなんて……ついてないなあ、私。



「……迎えに、来たんだよ」



少しぶっきらぼうに、でも確かにそう言った。



「え……」



「また、痴漢とか会うの、嫌だろ?だから、迎えに来たんだよ」



「……」



「……何か、言えよ」



_______ 彼は今、一体どんな表情をしているのだろう?



あの俺様な辻宮が、私を心配してくれた。