「ちちち、近寄るんじゃないっ変態!」



そう言うと、更に強く抱き締められて、窒息しそうだった。



……なんの嫌がらせよ、このやろう!!



「おい。俺の召し使いのくせに、よくそんな口がきけるなぁ?」



という冷たい声が振ってきて、私は思わず。つい、うっかり。



「近寄らないでください、変態ご主人様」



と言ってしまったのだった。



もう口から出てしまった言葉は消せなくて。



抱き締められて、辻宮の顔は見えなかったけど、でも。