「あの辻宮様を、どうやって手懐けたのよ!」



「て、手懐けたって……」



むしろ、手懐けられた方なんだけどなあ……??



私だってびっくりだよ。こんな事になるなんてね……。



「まあ、いろいろあったんだよ」



誤魔化すようにそう言うと、”理由になってない”と睨まれた。



と、その時。



「おい、美里」



低く甘い声が聞こえてきて、教室内が静まりかえった。