辻宮に告白されて、舞い上がって……す
ごく、幸せで。



幸せばかりが恋じゃないだなんて、今さ
ら気付くなんて……。



「だいたい、この国に辻宮よりも名の知
れたグループなどありません!どこと婚
約しても得するのは相手だ。俺らは利益
を与えるだけだ!」


「そういう考えがまだ子供なんだ、お前
は。下らない恋愛ごっこはやめにして、
現実を見ろ」



すると、突然辻宮が、私の腕を引っ張っ
て立ち上がった。



「俺は今までずっとあんたの言うことを
聞いてきた。だけど今回ばかりは引けな
い!俺はあんたの操り人形じゃない!」



辻宮はそう言うと、私を掴んだまま、そ
の場から飛び出した……。



ねえ、辻宮。



……私、どうしたらいいんだろう……。