そう言った山本さんに頷いて、辻宮の部
屋に戻った。
まだ……起きてないよね……。
スッ、とベッドの傍に近寄り、辻宮をの
ぞきこむ。
まだあどけなさを残した、すごく綺麗な
寝顔。
長い睫毛に、透き通るような肌。
射し込む光に当たって、キラキラしてる
サラサラの髪の毛……。
ほんと、憎たらしいくらいに完璧だ。
ふと、なんでかわからないけど、その健
康的な唇に、視線を囚われた。
薄ピンクの、形の整った唇。
どうしてだか、すごく、触れたい──。
わかってる。
そんなことしたらただの変態だ。そんな
こと、恥ずかしくて出来るわけがない。
ない、のに……。


