【完】狼ご主人様と子羊ちゃん





すると、私を捕まえていた斗真の手のひ
らの力が緩んで、私は解放された。



私の上から退いて、その場に胡座を掻い
た斗真が、ぐしゃりと前髪を書き上げて
、息を吐いた。



「柊、ズルい……そんなこと言われたら
、俺……言えない……」



……ごめんね。


さすがの私も、ここまでされたら、斗真
が私をどんな風に見てたのかなんて、わ
かっちゃうけど。



その先を、いってほしく無かった。



言ったら。
聞いたら。



何かが壊れる、予感がした。



「……斗真と気まずくなるのは、嫌だよ
、私」



そう言うと、斗真はちょっと笑った。



「俺も……嫌だな」



そう言って、二人でまた、笑った。



「……じゃあ、俺は畳で寝るから」


「え?なんで?布団あるじゃん」