ここ、緋色学園には特設ルールがあり、
二年生からは必然的に、パートナーの人
と同じクラスになるんだとか。



まあ、同じ学年でパートナーがいるなん
て滅多にないからほとんど幻の特設ルー
ルだけど。



そして、四月。



私の隣には───……。



「やだ……降ろしてよ、辻宮!」


「んー、無理」



隣……いや、後ろには、私の肩に顎を預
けた辻宮。



二年生に進級して、辻宮と同じクラスに
なったとたんにコレ。



いきなり腕を引っ張られたと思えば、辻
宮の膝の上に乗せられてしまった。



しかも腰をがっちりホールドされて、抜
け出せない。



「み、皆見てるよ……っ」


「知ってる。つか見せてんの」



な、なんでそんな無意味なこと……!



「そんな無意味な真似、しなくていいで
しょ!降ーろーせーっ!」