とぼとぼと食堂に戻ると、瑠璃と繭が興奮状態で出迎えてて来た。



「ちょ……!美里!帰りしっかり聞かせて貰うわよ!」



「え、な、何を?」



二人の気迫にやや怯みながらそう訊くと、当然の事のように繭が口を開いた。



「辻宮様との事に決まってるじゃない!」



辻宮と一緒に抜け出したのは、そんなに興味のもてる事なのかな……。



そうは思ったけれど、ぐるっと回りを見渡して、納得した。



私を、異常な物でもみるようにじとっと見つめてくる。



こんな形で、注目なんて浴びたくなっかったんだけどなあ……。



はあ、と息をついて、もうすっかり冷めてしまった鴨のステーキを平らげた。