いつから好き?とか。


なんで好き?──とか。



そんなのわかんない。ただ、理屈なしに
好き。



辻宮に他の誰かが触れるのも、触れられ
るのも我慢なんて出来ない。



私だけを見ていて欲しい、と思う。



こんな独占欲……初めてだ。














「───着きましたよ、お嬢様」



そう言って降ろされたのは、辻宮の家の
前。ここまで連れてきたのは、辻宮専属
執事の山本さんだった。



辻宮が好きだって気付いて、いてもたっ
てもいられずに朝イチで電話したのだけ
ど───……。



「朝の6時から押し掛けるとか……迷惑
ですよね……」



すみません、と山本さんに謝れば、山本
さんはニッコリと微笑んだ。