【完】狼ご主人様と子羊ちゃん






全て私を心配させない為の言葉だって、
もう知ってるから。



……優しすぎるよ、バカ。



───翌日、その日の四時限目は体育だ
ったので、瑠璃と繭と着替えていたら。



「ねえ、柊さん」



鈴を鳴らしたような可愛い声で名前を呼
ばれて、振り向くと、縁さんが立ってい
た。



私を見つめて、ニコリと華のような微笑
みを浮かべている。



「えっと……音宮さん?」


「縁でいいわ」


「じゃあ……縁さん。何か用?」



まさか私が縁さんに話しかけられるとは
思っていなかったのか、瑠璃も繭を不思
議そうにしている。



だけど私は、どこか妙な胸騒ぎを感じて
いた。



「……柊さんって、秋のパートナーなん
ですってね」